『その“しこり”、様子見して大丈夫?〜犬と猫の体表腫瘤の見極め方〜』
こんにちは、獣医師の中西 亮太です。
ある日、わんちゃんやねこちゃんの体を撫でていると、「あれ、こんなところにしこりが…?」と気づくことがあります。
痛がっている様子もなく、普段通り元気。
でも、なんとなく気になって頭の片隅に残ってしまう。
こんな経験をされたことはありませんか?
今回はそんな「体表のしこり(腫瘤)」についてお話します。
しこりの正体は良性?悪性?
体表にできる「しこり」は、すべてが悪いものとは限りません。
たとえば以下のものは良性で命に関わることは少ないです。
脂肪腫:中年以降の犬に多く見られるもので、やわらかく、皮膚の下で動く感じがします。
表皮嚢胞:袋状の構造の中に角質などがたまるできもので、破裂すると膿のようなものが出ることもあります。
乳頭腫(イボ):高齢の子に多い、小さな突起状の腫瘤です。
一方で肥満細胞腫や軟部組織腫瘍、組織球性肉腫、リンパ腫、悪性黒色腫(メラノーマ)、猫であれば注射部位肉腫(FISS)など、悪性(いわゆる”がん”)のものもあります。
これらは様々な形をしていて、見た目だけで判断することはできません。
こんなしこりは要注意!
以下のようなしこりには、注意が必要です。
急に大きくなってきた
表面がただれていたり、出血している
硬く、動かない(皮膚や筋肉にくっついている感じ)
わんちゃん・ねこちゃんが気にして舐めている
直径2cm以上、または1ヶ月以上変化しない
ワクチン接種後の部位にできた
ひとつでも当てはまる場合は、一度動物病院での診察をおすすめします。
動物病院ではどんな検査をするの?
「しこりができた=すぐ手術」ではありませんので、ご安心ください。
まずは触診で大きさ・形・硬さなどを確認したうえで細胞診(FNA)という検査を行うことが多いです。
これはしこりに細い針を刺して細胞を採取し、顕微鏡でどんな細胞かを調べるものです。
基本的には麻酔も不要で、ほとんどの場合すぐに終わる簡単な検査です。
必要に応じて、画像検査(エコー、X線)や血液検査を行うこともあります。
早めのチェックが安心につながります
「悪いものじゃないか心配で…」とご相談に来られる飼い主さんは多いです。
実際に調べてみると良性だったケースも多いですが、もし悪性であっても「早期に発見して治療に入れたことが予後を良くした」という例もたくさんあります。
「何もなければそれで安心」
「早く見つけてあげられてよかった」
そう思えるように、ぜひお気軽にご相談くださいね。
最後に
すべてのしこりが悪いわけではありません。
しかしながら見た目だけでは判断できないことも多いです。
小さなうちにチェックしておくことが、安心と健康への第一歩です。
わんちゃん・ねこちゃんが健康で長く一緒に過ごせるように。
小さな変化にも気づいたら、早めにご相談くださいね。
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【西宮市 開業獣医師会所属】
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